遠心液々分配クロマトグラフ

CPC240システム

システムコントローラと本体の写真

CPCは分取クロマトグラフです。

数100mgのサンプルの分離が簡単。

カラム不必要!

ランニングコストは溶媒のみ!

100%各成分の回収ができる。



応用例
天然有機化合物・生理活性物質
 薬用植物成分、培養細胞生産物、生理活性脂質、ビタミン、酵素など
発酵生成物
 抗生物質、アミノ酸、ペプチド、ヌクレオチド
食品・食品添加物
 糖、脂肪酸、グリセリド、レシチン、天然色素、香料
生体高分子
 酵素、生理活性たんぱく質、核酸など
ファインケミカルズ
 香料、界面活性剤
希金属、希土類剤など

特長

操作性
特別な前処理が不要で、粗試料をそのまま分析できます。
コンパクトな専用装置で、数100mgから数10gの試料の分離が簡単におこなえます。
移動相の切替で、正溶出・反転溶出の両方の測定ができます。
経済性
安価な溶剤の組合せで、任意の分配液系が使用出来るので、ランニングコストが安く抑えられます。
CPCは充填剤を使用しないので高価なカラムが必要ありません。
分離カラム容積に占める固定相の割合が大きく、試料保持容量が高いので多量の試料の分画精製に適しています。
再現性
二層液の調合だけで分離条件が決定されるため、長期使用による経時変化がありません。
測定条件は回転数と送液速度を変えるだけで、安定した結果が得られます。
回収率
固体充填剤を使用しないため、担体への吸着・溶離条件による変化がなく、不安定な整理活性物質が含まれていても、100%各成分の回収が出来ます。
汎用性
高分子から低分子まで、又、高極性物質から低物質まで幅広い分野での分離・精製に使用できます。
連続抽出、濃縮の目的にも使用できます。
本装置で実験したデーターをもとに工業生産用などスケールアップが出来る標準型のほかに、中容量のCPC1400、大容のCPC5400を用意しております。
CPCの原理はこちらをご覧ください。
CPCの使用法はこちらをご覧ください。

旧モデルCPC-LLB-M
旧モデルCPC-LLB-M
   
   
短所の克服
 
今までの短所1 測定の一連の操作が煩雑で装置につきっきりになる
完全自動化により克服。
1  10個の実行ファイルにCPCの操作手順を入力出来ます。
2 分離条件(溶媒、回転速度、送液速度等)を変えた複数の実行ファイルをリンクさせて、最適測定条件の検討が連続で行えます。
3  同一実行ファイルでの繰り返し連続測定や、同一固定相での連続注入ができる(試料の分離を同じ条件で測定するので再現性が良い)…オートサンプラー、フラクションコレクターとの連動によりさらに自動化が出来ます。
4  PCにより(当社480Uデーターステーション)データー管理やファイル管理が出来ます。
     
今までの短所2 最適条件を決めるまでに時間がかる 小容量ローター(CPC80用)
小容量ローター(CPC80用)
容積1/3の小容量ロータを用意いたしました。(別価格)
時間短縮での測定ができます。分析条件の検討に便利です。
   
今までの短所3 最適二送液の選択が煩雑である
データーベースを構築中です。
   
 
アプリケーションデータ
 
アプリケーションデータグラフ「アルカノイドの分離」、「脂溶性ビタミンの分離」、「キノン類の分離」
 

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仕 様
 
CPC本体 小型 CPC240
回転数

0〜2000rpm

形 式

高分離分取用積層型ロータ

重 量

43kg

寸 法

W330×H475×D480(mm)


機種名

CPC240

CPC80
ロータ: 材質PPS

[標準型12積層]

[小容量4積層]

直 径

200mm

200mm

高 さ

80mm

20mm

全セル数

2136個

712個

セル長さ

15mm

15mm

体 積

約240ml

約80ml

重 さ

6.9kg

4.9kg

価格(円)

2,500,000

別途お打ち合せ


制御部  全ての操作を実行ファイル(計10個)の指定にしたがって実行できます。
機種名 CPC80/240用自動化コントローラ
実行ファイル

10個(No.10は洗浄専用ファイル)
●同一ファイルでの繰返測定
●リンクファイル(連続)での測定条件の検討
●同一固定相での連続注入

バルブ

バルブ−1 溶媒切換バルブ(6種類の溶媒切換)
バルブ−2 6方注入バルブ(Inject, Load)
バルブ−3 モード選択(Ascend. Descend, Close)

表示部

液晶 4行40文字、ファンクションキー(F1,F2 F3,F4)

重 量

17kg

寸 法

W380×H500×D350(mm)

価格(円)

2,300,000


送液ポンプ
流量範囲

0.1〜50ml/min

最高圧力

7.0Mpa(CPC使用時)

プランジャー径

7.0φ

表示項目

圧力、流量、上限圧力、下限圧力(設定可)

本体寸法

W80×H140×D31(mm)

価格(円)

別途お打ち合せ

 
 
原理と使用方法
 
特 長
貴重なサンプルをほぼ100%回収できます。(吸着がありません)
生体等からの粗抽出物を前処理なしで分離できます。(不溶物のろ過のみ)
1度に1g程度のサンプルを処理できます。
高分子から低分子、また高極性から低極性の物質まで広範囲の試料を分離できます。
従来のDCCCに比べ非常に短時間で分離できます。(1〜3時間程度)
試料量に対して、使用する溶媒量が少なく経済的です。
HPLCで分離できないものを分離できる可能性があります。(分離モードの違いのため)
理論段数は約3000段、反転溶出時は7500段以上になります。
メンテナンスはほとんど不要です。
ポンプ、検出器等はHPLCと同じ物を使用できます。
CPCはHPLCでのカラムに相当する役割を果たします。

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原 理

原理説明の図

CPCは基本的に二層系の分配係数の差を利用して分離します。

このうち片方の層を固定相(HPLCの充填剤に相当)として充填、もう片方の層を移動相として送液します。

充填された固定相は遠心力によって分配セル内に保持されます。
CPCローターが高速回転(最大2000rpm)します。

CPCローターにはこのような分配セルが約2000個並んでいます。
遠心力によって分配セルに保持された固定相の中を移動相が細かな液滴となって流れていきます。
この際、物質の分配係数の差によって移動速度に差が生じ分離が行われます。

  これがCPCの原理です。
   

CPC実際の使用方法
 

1. 分離に適した二層系を選択します。
2. 分液ロートで上層液と下層液を分けとります。

以下は、代表的な二層系、ヘキサン: アセトニトリル系と
クロロホルム: メタノール/水系での使用例です。

 
ヘキサン: アセトニトリル
ヘキサン:アセトニトリル
 
クロロホルム: メタノール/水系
クロロホルム: メタノール/水系
 

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CPCによる分離法
   
CPCでの分離の様子を模式図を使って説明します。
例は二層液の下層が固定相、上層が移動相、つまり上昇法の場合です。
   
固定相(下層液)を分配セル全部に満たします。
   
次に分離したい試料を注入し移動相(上層液)をポンプで送液し、クロマトグラフィーを開始します。
   
分離方法3の図

移動相を送液するに従って分配係数の大きな物質c,d,e(移動相に易溶)は移動相と共に先に進み、分配係数の小さな物質a,b(移動相に難溶)は分配セル入り口付近に留まり分離が行われます。

   
分離方法4の図

移動相を送液し続けるとa,b,cの順に溶出します。この方法はカラムクロマトグラフィーと同じ溶出法ですが、便宜上正溶出と呼んでいます。

   
分離方法5の図

更に移動相を送液し続けると、最初分配セルの入り口付近に分離せずに残っていた成分a,bが徐々に分離されてきます。この分離は移動相の送液量が多いほど良くなります。

   
分離方法6の図

分配セル内で分離している成分a,bを装置から取り出すため、固定相液つまり下層液を分配セルの反対側から送液します。
この時回転したまま送液しますと拡散のないシャープなピークが得られます。
この方法は従来のカラムクロマトグラフィーに見られない方法で反転溶出と呼んでいます。

   
この様に、CPC法では正溶出、反転溶出を組み合わせることにより、分配係数の大小にかかわらず非常に短時間にシャープに分離することができます。
   
   
試料の性質による二層液系の選びかた
 
試料 二層液系
水溶性物質
MW>2000

生体高分子
(たんぱく質)

有機溶媒で変性失活する

Dextran/PEG

高塩溶液で変性失活しない

PEG/塩溶液
エタノール/塩溶液
アセトニトリル/塩溶液
セロソルブ/塩溶液

 

生体高分子(核酸、糖類)

オリゴマー(ペプチド、糖)

ブタノール/酢酸/水
ブタノール/メタノール/水
ブタノール/エタノール/水

水溶性物質
MW>2000

イオン性

ブタノール/酢酸/水
ブタノール/メタノール/緩衝液
ブタノール/エタノール/緩衝液
酢酸エチル/緩衝液

非イオン性

ブタノール/酢酸/水
ブタノール/メタノール/水
ブタノール/エタノール/水
酢酸エチル/水

非水溶性物質

高極性(メタノール、アセトンに可溶)

ブタノール/酢酸/水
ブタノール/メタノール/水
ブタノール/エタノール/水
酢酸エチル/水
メチルエチルケトン/水

中極性(クロロホルムに可溶)

クロロホルム/メタノール/水

低極性(ヘキサンに可溶)

ヘキサン/アセトニトリル
ヘキサン/含水メタノール
ヘキサン/含水エタノール

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CPCの代表的溶媒例
 
サンプルの極性 使用溶媒例 CPCローター回転数(rpm)
脂溶性

n-ヘキサン

アセトニトリル

2

1

1800

n-ヘキサン

アセトニトリル

クロロホルム

5

4

1

中極性

クロロホルム

メタノール

5

10

6

100〜1200

高極性

ブタノール

メタノール

4

1

5

200〜1500

酸性物質 → 酢酸        を加える
塩基性物質→ アンモニア
 
 
分配係数の差の拡大  
  3成分二層液系の状態図
高極性溶媒と低極性溶媒の組み合わせだけでは分離が不十分な場合、目的物と不要物の分配係数の差を拡大するため、中間溶媒を加え上層下層の極性の差を少なくします。(臨界点に近づける)このような中間溶媒を加えた3成分系二層液の代表的な例がクロロホルム/メタノール水系です。

下図にこの液系のフェイズダイアグラムを示します。binodialと呼ばれる曲線より上部が均一層、下部が二層となり、直線tieline上の二層は同じ組成で液比だけが異なります。また臨界点に近い組成では非常に類似した物質でも分配係数の差が大きくなり、分離が可能となります。
3成分二層液系の状態図
binodial曲線より上部が均一層、下部が二層
臨界点に近い組成では非常に類似した物質も分離が可能
   
サイコサポニンの分析例
   
HPLC法
HPLC法の図
   
CPC法
CPC法の図
   
サイコサポニンa,b,c,d
サイコ根メタノール抽出物よりサポニンa、b、c、dがCPC法に
よる一回の操作で離された。シリカゲルカラムでは分離困難で
あったサポンニンaとdが、CPC法では容易に分離される。

操作条件
分配液 クロロホルム:メタノール: 水: =5 : 6 : 4
移動相 上層(順層、300ml)
カートリッジ 30E、12個
試料 2 g
回転数 700rpm
送液速度 2ml/min
検出 フェノール/硫酸発色、490nm
固定 シリカゲルTLC
   

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イチイの枝、葉よりタキソール、バッカチンの分離検討  
   
試験管の写真

イチイの木の枝、葉より80%エタノールで抽出し濃縮後、水/塩化メチレンで抽出を行い、100mgをCPCで分離した。(ヘキサン/メタノール/水)試験管34本目より反転溶出を行った。
試験管の色でも確認出来るほど良好な分離結果が得られた。
分析写真

タキソール、バッカチンVを、枝、葉より抽出し、TLCで分析したタキソールのRF値は約0.5位である。
TLC、No4〜10は、RF0.8〜1.0でタキソールと良く分離している。
TLC、No11〜17もタキソール、スタンダードとは分離している。
TLC、No18〜24中にタキソール、バッカチンのスポットは微量のため検出されていないが、スタンダードと比較するとフラクション17、18に溶出されていると思われる。CPCを用いることで、タキソール、バッカチンを他の部分から分離する事が充分可能である。

タキソール分析グラフ

カラム: PEGASIL C-8 4.6mmφx 250mm
溶離液: CH3CN/10mM CH3COONH4=45 : 55
流 速: 0.6ml/min
検出器: UV(228nm)
 
 
資料提供 菅原 二三男 博士
   

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